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![]() このメッセージ… これが、憲法。 憲法の残骸!! (岡澤崇さん制作『統合・失調』より。) 2005年6月10日、『憲法万華鏡』の上映が行われた。 「憲法」をテーマとする3分間の映像を公募し、集まった映像を無審査でそのまま全てつなぎあわせて、一挙に上映するという企画だ。 ビデオアクトでは、『ニッポン・戦争・私』という同形式の企画を、1999年、2002年、2003年と、これまでに三回行ってきたが、今回のテーマは「憲法」。全部で18本の作品が集まった。 上映会当日、会場が当初予定されていた中野ゼロ視聴覚ホールから、急遽、同施設内の地下・美術工芸室へと変更となった。 この会場変更トラブルの為、ご来場頂いた方々にご迷惑をおかけしたことを、まずお詫びしなければならない。 ![]() ![]() ![]() ![]() それにしても、わけのわからない瓶詰め薬品や、制作中の陶芸作品、そして雑然と積み上げられた美術工芸道具が剥き出しで放置された場所での上映会開催というのは、 ビデオアクト上映会史上、極めて異例なことであった。いつのまにか「憲法万華鏡」上映会場へと変貌させられてしまった美術工芸室には、それでもやはり「どこなんだここは。」という、得体の知れない雰囲気が残っていた。 来場者は、制作者を含め、約30名。そもそもが美術工芸室という小さなスペースなので、丸椅子を並べた手作りスタイルで座席が設営されることとなったが、最終的には、ほぼ満員になっていた。 ![]() 上映開始前に会場の隅に設置されたブースでは、今回の作品制作者の一人である、居酒屋キノ・キュッヘのマスター、佐々木健氏が、来場者に「憲法ワイン」を振る舞っていた。 上映は、3分×18作品でトータル54分であったが、「憲法万華鏡」というタイトルどおり、全体として通して見ると、まさに万華鏡的な多様さが展開されていると感じた。立場や視点の異なる制作者がそれぞれ独自の手法で、映像の中に憲法の姿を浮かび上がらせていた。 今回上映された作品群を大きく二つに分ければ、憲法及び憲法をめぐる問題、それ自体を対象化して考えられた作品と、自分自身の生活の中の一場面から出発し、そこから憲法に対して視点を開いていく作品との二つがあったように思う。また、そのどちらにも分類しえないと見える作品もあった。とはいえ、このように分類することに特に意味があるわけではない。それぞれの作品がそこに作り出され、上映されたということ、そのこと自体の内に力がある。 この憲法万華鏡という万華鏡を覗いて見たとき、その万華鏡の底には、まぎれもなく現在の社会の有りようそのものが映し出されていたのだと思う。 上映後、上映中の緊張感が緩和され、比較的緩やかな雰囲気の中で、制作者を交えたトークとディスカッションが行われた。 作品制作時の背景や考え方など、3分の映像の中では語られなかった部分、あるいは、制作者の声や口調や表情を含むその人自身の本来の「立ち方」までが、作品から受けた印象とリンクされ、「映像」プラスアルファの、また異なる印象を与えられた。 さて、ここで、来場された方のアンケートを見てみると、「戦争に賛成する人はなかなかいないが、改憲については意見が分かれるはずなのに、改憲賛成の映像がなく残念な気がした」というメッセージがあった。 たしかに今回の作品集の内部には、護憲/改憲というスタンスの対立は見られなかった。その意味では、護憲派/改憲派の対立という政治的現実は、今回の「憲法万華鏡」内部においては、ほぼまったく反映されていなかったといえる。 もし来年以降、「憲法万華鏡 第二弾」を行うことができるとすれば、この企画自体に、より深く多義的な意義が出てくることになると思う。 今年の「憲法万華鏡」の上映はこれで終了したが、まさにここからが出発点なのだ。
池尾夢矢『紅葉と梅といのししと桜』 岡澤 崇『統合・失調』 加藤久美子『信教の自由とヤスクニ〜あんにょん・サヨナラ予告篇』 小林アツシ『最後のよりどころ』 駒崎絵美『あいまいな条文に喝!20条を国民はどう下す!?』 齋藤茂樹+杉本健太郎『不可視のオイディプス王』 佐々木健&太田Doko『憲法9条いまこそ旬』 GPPAC JAPAN/高部優子『紛争予防にGPPACと憲法9条』 シグロ『映画 日本国憲法 予告篇』 清水浩之『レギュラー3本』 土屋トカチ『われたツメ』 土屋 豊『もしも、私が、天皇だったら』 忍者ハッタリ君『伊東クン徴兵されるの巻』 NORIMA『video 日本国憲法 Ver. NORIMA』 馬場朋子『2+1』 浜田英夫『罹災証明書』 本田孝義『うだうだと』 湯本雅典『憲法が消えたー都内の学校のできごとー』 ※『憲法万華鏡』頒布用ビデオパッケージを現在制作中です。 上映会に来られた方も来られなかった方も、是非お求め下さい。 頒布用ビデオに収録される作品は、上映版とは若干異なります。 |
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