第34回
VIDEO ACT! 上映会

〜 食卓とグローバリゼーション〜

上映会報告





報告文:土屋豊

 5月30日、34回目となるビデオアクト上映会が行われました。 上映会 のタイトルは「食卓とグローバリゼーション」で、上映作品は『あぶない野菜』と『悪魔の果実』でした。
 「食卓とグローバリゼーション」という同じテーマを扱っていても、『あぶない野菜』は詳細な調査を中心にしたドキュメンタリー。一方、『悪魔の果実』はアーティスティックな手法を凝らした作品で、この2作品を同時に観るというのが、ビデオアクト上映会ならではの醍醐味という感じがしました。

 参加者は約30名で、この分野を専門的に研究しているような方々も、ちらほら見受けられました。
 上映は、『あぶない野菜』から始まりました。商社が取り仕切る「開発輸入」の実態がわかりやすくまとめられ、食べ物が単なる利潤追求の商品として取り扱われていることがリアルに伝わって来ました。続けて上映された『悪魔の果実』は、ジャガイモの多様な歴史とマクドナルドの単一的なポテトフライの比較が想像力豊かに描かれていました。

  上映後は、ゲストとしてお越し頂いた『あぶない野菜』の監修の大野和興さんと、『悪魔の果実』の監督の佐々木健さんにお話をして頂きました。 大野さんは冒頭に「一番旨いのは自分で作った野菜。二番目に旨いのが隣のおばあさんにもらった野菜。三番目に旨いのが近所のおじさんにもらった野菜」と語りました。以降、会場では参加者の意見も交えながら、如何に私たちの食生活がそのような理想から程遠い状況になっているかが話し合われました。
 結論としては、やはり、「地産地消」。地元で作った食べ物を地元で消費するという考え方です。しかし、この考えのある種の「贅沢さ」が私には少しの違和感となって残りました。

 今、映画『ダーウィンの悪夢』で有名になったナイルパーチを使った白身魚のフライが入ったホカ弁を「御馳走」として食べなければならない人々が、たくさんいます。マクドナルドの店内で100円バーガーに喰らいつきながら、一晩を過ごさなければならない人々がたくさんいます。「地産地消」という心の余裕は、 彼や彼女らにはありません。
 グローバリズム、ネオ・リベラリズムの世界では、食も労働力も同じ商品 として取り扱われます。人が働いて喰うこと、人生の基本が資本の論理に取り込まれようとしています。それらに根本的に対抗する手段はあるのか?上映会の打ち上げで居酒屋のポテトフライを食べながら、いろいろと考えさせられた夜でした。

※『あぶない野菜』は、 http://www.videoact.jp/shop/shop.cgi?bunrui=all&group=1&keyword=&superkey=1&FF=0 で、販売しております。

 

上映会・アンケートより(抜粋)
 

■安い外国産野菜への疑問が解けました。 世界の食糧、これからどうなるのか。日本の農業は グローバル化の中で安全な食べ物をどう求めたら、と 考えていくと、やはり自分で作れるものは作り農半・・・がこれからの生き方かと、最近思うことしきりです。

■「あぶない野菜」 ・・・ 栄養素や野菜の成長、流通履歴がわかるような 舌(5感)をもてればいいのになあと、妄想してしまいました。 流通の構造がわかりやすかったです。 映像全体を懐疑的には観れなかったです。農業や野菜の事を知らない自分に気が付きました。
「悪魔の果実」・・・流動性(マクドナルドのポテト)と多様性(アンデスのじゃがいも)の対立、どちらを優先していくのか?ということを考えました。

■実態は知れてよかったです。ただ、人が少ないのはもったいないですね。

■「あぶない野菜」・・・啓蒙的な作品なので、まあ実用的な作品だとは思う。 ただ、ビデオアクトの上映会としては若干違和感がなくもない。 「悪魔の果実」・・・ああいうフマジメな作品をマジメな意図で作っているところが面白い。

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