第37回
VIDEO ACT! 上映会

ラテンアメリカ〜

上映会報告


  

報告文:土屋トカチ

 2007年11月27日、第38回ビデオアクト上映会 〜ラテンアメリカ〜 が開催された。上映作品は「salud!(サルー)ハバナ〜キューバ都市農業リポート〜」(井坂泰成監督)「ウーゴ・チャベス〜人民のために闘いを挑む〜」(新田進監督)。参加者は約30人だった。
 上映は「salud!(サルー)ハバナ」から。監督の井坂泰成さんは、元NHKのディレクター。キューバという国そのものより、平和問題や自給自立をした反アメリカ経済に興味を持ったことが取材のキッカケだという。 ソ連崩壊後、キューバを襲った経済危機。物資も食糧も不足した状況下で、発想の転換から始まったのが、都市部での有機農業だった。政府は、空いている国有地を無償で貸し出し、耕作を奨励した。「オルガノポニコ」というアスファルトの上に囲いを作って土を盛り、農業を行うスタイルが生まれ、ニームという植物由来の殺虫剤を使って農薬・化学肥料を使わなくてすむ方法も開発された。現在では、首都ハバナにおける野菜の自給率は100%で、就農のコンサルタントや研修などもさかんだという。映像中のインタビュー「農業の将来は明るい。コミュニティが平和的なった。」という発言が印象的だった。かつて日本の農業の中枢だった東京。現在の東京と、ハバナは風景が全く異なっていることを、再認識させられた。

 続いて、「ウーゴ・チャベス」を上映。監督の新田進さんの取材のキッカケは、「2005年当時、ベネズエラの動きが日本ではあまり紹介されていなかった。ブッシュ米大統領が最も恐れる人物・ウーゴ・チャベス大統領に興味があるので、行ってみようと思った。」ことだという。作品は、首都カラカスで開かれた世界青年会議の様子、ウーゴ・チャベス大統領の演説、貧民街のランチョという街でのインタビュー、中南米全体を対象とする独立したテレビ局・テレスールへの取材、ラストはカストロからチャベスへ送られたというメッセージ映像(これが感動的な出来映え!)などで構成されている。印象に残るのは、ガイド役のタクシー運転手も降車を嫌がる貧民街・ランチョでのインタビュー。「食べ物が安くなった。ミルクも砂糖もある。今は平等がある。チャベスはよく世話してくれる。」と話す、雑貨屋の主人。「社会は変わった。大学へいけるようになって生活も変わった。食料が手に入る。医者も居る。」と話す若い女性。「大統領は天才。チャベスになってベネズエラはよくなった。」と話す女性。言葉面だけを見ると大袈裟な感じがするかもしれないが、その表情は活き活きとしていて、心からの言葉だと感じられた。

 上映後は、井坂泰成さん新田進さんを交えてのトーク&ディスカッション。先日まで、キューバへ旅行へ行っていましたという参加者も少なくなく、盛り上がった。 「ラテンアメリカの楽観的でポジティブな精神。日本もあの精神を学ぶべき。」という、新田さんの発言が、この日の上映会を集約しているように感じた。


*「salud!(サルー)ハバナ〜キューバ都市農業リポート〜」
「ウーゴ・チャベス〜人民のために闘いを挑む〜」 の両作品は、
ビデオアクトウェブショップで販売しております。

 

上映会・アンケートより(抜粋)

■ チャベス大統領のボリーバル革命が、国民に大変支持されていることが分かりました。

■ キューバへ行ってみたかったので来ました。ベネズエラも見ることができ、有意義でした。作者の話もあり、内容が濃かったです。

■ 吉田太郎さんのキューバ農業についてのお話を伺い、キューバは素晴らしいという印象を持ちました。一方、キューバについては政権が見せる側面と実態は違うという話を聞いたりもします。今日はどんな切り口で描かれた作品が上映されるのかと楽しみにやって参りました。

■ あとの説明(注:トーク)で、南米大陸の中心全く社会主義に無関心(?)なのがパラグアイとコロンビアくらいだと聞いて、改めて私たち日本人の無知無関心不勉強を意識させられた。アメリカをはじめ日本も経済的条件としては、未来は「社会主義」しかない状態なのに。

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