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報告文:本田孝義

 本年(2008年)VIDEO ACT!は、発足から10年が経った。自主制作ビデオの普及・流通をサポートする組織として活動を始め、多くの製作者・団体に呼びかけてビデオカタログを作り、掲載された作品は全てVIDEO ACT!から購入できる仕組みを作った。同時に、作品を見て製作者・観客を交えて議論を深めるためにも、定期上映会もスタートさせた。2001年の9・11以後は、反戦の動きを伝えるために動画配信も始めた。こうした活動を続けてきて、気が付いてみたら10年経っていた、というわけだ。
 今回のドキュメンタリー祭は、10周年を記念して何かイベントをしよう、というところから始まった。スタッフ会議の中で、やはり作品を見てもらうのがいいんじゃないか、という方向になった。また、VIDEO ACT!10周年の企画をUPLINKに持ち込んだところ、 ぜひ、やりましょうということになり、ドキュメンタリー祭の開催が決まった。
 
VIDEO ACT!のビデオカタログに掲載している作品だけでも180本以上、定期上映会も 40回を越えたから、何を上映するかにしばし頭を痛めた。VIDEO ACT!の10年間を振り返るようなプログラムも考えられたが、比較的新しい作品を中心としたプログラムに落ち着いた。
  時々、VIDEO ACT!は誤解されることがあるのだが、一つの製作グループでもないし、会社でもない。製作者の緩やかなネットワーク、というのが実態に近いと思う。だからこそ、今回、こうしたドキュメンタリー祭を開催するにあたって、幅広い製作者の協力を得ることが出来、多彩な作品が集まったと思う。また、VIDEO ACT!の活動自体が、一つのメディア運動でもあるので、プログラムの中にもそうした側面が伝わるものも組み込んだ。その一つが『続・自由不平等』という、3分間のビデオを公募し、無審査で上映するというもの。映像を受身のものではなく、誰でもが発信者になれるということをアピールするために、過去にも5回こうした企画を行ってきた。今回はUPLINKという場で、いきなり作品を発表できる、という形になった。もっとも、いきなり映画館で上映される、ということがプレッシャーになったのか、当初、集まりが悪かったのだが、最終的には19本の作品が集まった。この日は、大阪でカフェ放送など、ユニークな活動を続けている、映像発信てれれの作品集も上映された。  

yumotosan

誰でもが発信者になれる、ということで言えば、元小学校教師・湯本雅典さんの作品集も上映した。湯本さんの作品には、教師という立場からしか見えてこない世界を描いたものが多く、教師を辞めてからも映像製作を続けておられる。湯本さんと関わりがあった方 も多く来場してくださり、最も観客を集めたプログラムとなった。メディア運動ということで言えば、今年の重要なオルタナティブ・メデイアの活動とし て、G8メディアネットワークの活動があった。そこで、OurPlanet-TVの白石草さんをゲ ストとしてお招きし、どういう活動だったのかをご報告いただいた。その他、個々の作品に触れると長くなるので割愛するが、上映された作品を見ながら思ったのは、あらためて多彩な作品があるなあ、ということだった。描かれる作品のテーマ、 アプローチも様々で充実したプログラムだったと思う。上映された作品は、多様な角度から現在の日本の社会を浮かび上がらせていて、時には見ているのも息苦しくなるほどだ。 しかし全ての作品には前に進むための「希望」があった。時には理不尽な状況を糾弾し、闘い、抵抗し、迷い、傷つくこともあるけれど、それでも何かを未来につないでいきたいという希望が感じられた。
 VIDEO ACT!として、こういう上映を企画したのは初めてのことだった。うまくいったこともいかなかったこともあるが、映画館という場で作品を見てもらうことが一つの挑戦でもあった。お祭は準備中も開催中も楽しいもので、終わってしまうと一抹の寂しさもあるが、これからもより多くの製作者・団体とのネットワークを作り、自主制作ビデオの発 展に少しでも何がしかの役割を果たしていければいいと思う。    

10th a  10th b

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